2017年11月28日火曜日

大西広慶応義塾大学教授・本部副理事長の中国問題講演会

「トランプ政権成立後の米中関係と北朝鮮問題」

11月11日(土)北海道クリスチャンセンターで大西広慶応義塾大学教授・本部副理事長を講師に中国問題講演会を開催しました。あいにくの雨模様の中、37人が参加しました。
 大西広先生は、米国の州ごとに地図を示し、ニュウーヨークなどの金融資本をバックにしたクリントンが勝ったが、製造業などが衰退する中で、そこに働く白人などの雇用不安を取り込んだ多くの州でトランプが勝ち、政権が成立したと述べ、次期大統領選を意識すれば雇用などの公約を守ることになろうと発言しました。
 米中関係について、就任直後は米中間の貿易摩擦でトランプは強行的発言を繰り返していたが、習近平主席と会談後良好な関係をつくり、先日の会談でも北朝鮮問題でアメリカの先制攻撃を封じることになり、アメリカとの 大型商談成立で「習近平は平和を買った」と報じられたことを紹介し、北朝鮮問題で米中関係は決定的に好転したと述べました。また、中国共産党の19回大会について日本の新聞報道を示しながら一面的なところがあると指摘しました。
 また、中国が主導的役割を果たしてつくられたアジアインフラ投資銀行についても触れ、日米は当初批判的に見ていたが、参加国が増大する中で認めざるをえなくなってきていることを紹介しました。
 大西先生は北東アジアの平和について、冷戦前期、後期時代と現在について関係が変わってきていることを紹介しました。
 この講演会に参加された方が準会員に1人入られました。
 講演会後、大西広先生を交えて、慶応義塾大学の教え子1人も含め6人で夕食交流会を行いました。
                      中国共産党の19回大会の新聞報道を示して講演する大西教授






日中文化交流 遊弦コンサートを開催

 11月26日、北区民センターで、先頃結成された北海道日中文化交流協会主催の「遊弦コンサート」が行われ、約250人が参加し、私ども日中友好協会も中国語教室を中心に8人が参加しました。
 張偉雄会長は「この会は政治や商売と関係ない文化のみを中心にした会にしたい」と挨拶しました。
 二胡奏者のシュウミンさん、揚琴奏者の張林さんが東京から来札され、地元札幌の古箏奏者の周禹丹さんも加わり合計15曲を演奏しました。
 音楽は国境を越えるといいますが、本当に日中間の最近の諸問題を越えて、プロの方々の美しく、時に悲しく、時に強い余韻嫋嫋たる音色は皆をひきつけました。 
                                   ニ胡奏者のシュウミンさん
               揚琴奏者の張林さん
             古箏奏者の周禹丹さん

2017年11月24日金曜日

アットホームな 中国語教室

日中友好協会札幌支部の中国語教室中級Ⅱに3年間在席した千田浩さんが千葉に転勤で移りました。
 彼は香港でも仕事をした経験があり、中国語での日常会話はお手のものでした。
 千田さんの送別会が9月29日中央区の「陳さんの中華料理店」で行われ、中級Ⅱのメンバー7人が集まりました。彼の感想は、「こんなアットホームな教室は珍しい。毎週土曜日に来ることが楽しみだった。本当に幸せだった。ありがとう」と述べました。
 中級Ⅱは、土曜日午後1時半から3時までです。このほか、朝9時から入門、10時10分から初級、11時半から中級Ⅰと、日取后の授業になるため、何かの口実を見つけては、隣のセブンイレブンからおでん等を買って来て時々飲み会をしていました。担任の大沼尚子先生(中国人)は歌がうまく、中国語で皆歌い、語り、会社では最年長でも、ここでは先輩がいて、楽しい時間だったようです。
 授業では、毎週中国語で発表する宿題があり、趣味のことやら家族のことやら全部分かってしまいます。信頼感がなければできないことです。
 千田さんは札幌に来てマラソンに熱中し、来年の北海道マラソンに来道するそうなので、楽しみに皆待っています。
 皆様もこんな楽しい中国語教室に一度見学に来て下さい。 (三木 ふみよ)

2017年10月24日火曜日

 太極拳サークル  健身気功「五禽戯」講習会

10月15日(日)かでる2・7レクレーション室で、東京本部より宇納めぐみ本部指導員・審査委員をお呼びして、健身気功「五禽戯」の講習会を行いました。
 釧路支部1人小樽支部13人からも参加して、38人が学びました。
 「五禽戯」とは、気功の一種で、1700年程の歴史があり、名医華佗が5種類の動物の虎、鹿、熊、猿、鳥の動きの特徴と人体の経絡、気血の機能を結びつけて編集したものです。
 色々流派がありますが、中国国家体育総局健身気功管理センターが比較検討して新功法を創編したものです。
 日中友好新聞にも今年4月15日から7月25日まで8回にわたり連載されたもので、ご存知の方もいらっしゃると思います。
 今回、皆が初めて学ぶので、手を使う鹿の角の作り方を間違えたり、熊の重々しい歩き方ができなかったりで、四方で笑い声が絶えませんでした。
 最後に、専用の美しい音楽をかけて、左右2回ずつ、約13分かけて行うと、関節がのびて、体中柔らかくなり、呼吸法を使うので、気持ちもゆったりとしました。各教室で指導員が中心となり、マスターし、定着させていきたいと思います。
 次の16日は指導員講習会を行い、五禽戯の復習と太極拳の基本功を学びました。指導員の8人が学びました。

2017年10月20日金曜日

 日中友好協会札幌支部の新会員紹介   札幌市白石区の木無 喜太郎さん  72歳

 木無さんは、1月15日の大西広慶応義塾大学教授・本部副理事長の学習会に参加、6月25日の第52回中国人殉難者全道慰霊祭にも参加し、当日入会しました。
 木無さんは石狩郡当別村生まれ。当別町といえば劉連仁さんが1944年9月、中国から突然強制連行され、翌年7月に脱走して1953年3月発見された町(当時は村)です。
 連仁さんの息子煥新さんは父親が連行された翌月の10月16日生まれ、木無さんは10月29日生まれとほぼ同い年です。浅からぬ因縁もあって、若い時から戦時中の強制連行・強制労働に関心を抱いていたそうです。
 木無さんは今演劇に情熱を傾けています。そして現在角田炭鉱を題材にした演劇「ツーヤンクイ」を制作準備中です。角田炭鉱は夕張郡栗山町にあり、1944年9月14日に151人、29日に143人の中国人が強制連行・強制労働をさせられたところです。当時の様子を中国の三国志になぞらえて17層の地獄のさらに下に地獄を描こうとされています。
 彼の子どものころの思い出といえばいじめでした。その頃、学校公演で劇団新制作座の「泥かぶら(どろにまみれた大根の意)」を鑑賞。自分にオーバーラップして感激したのが、今日の原点とのことでした。             (インタビュー 影浦)
                                       木無喜太郎さん、札幌支部の事務所で

 北海道華僑華人連合会の 焼肉大会が盛大に開催

サッポロビール園の蔦が色付き始めた晴天の10月14日、恒例となりました北海道華僑華人連合会の焼肉大会が開催されました。
 貸し切りとなったポプラ館は満員状態でした。
 来賓に中華人民共和国駐札幌総領事館の孫振勇総領事ご夫妻が出席されました。
総領事は「中日関係は厳しい状況にありますが民間レベルでは良好であり、特に北海道に於いては多くの中国人が来道している、華僑華人連合会の役割はますます重要になります」と挨拶されました。
 次いで、来賓として日中友好協会北海道支部連合会の影浦貞宏事務局長が挨拶に立ち、6月25日に仁木町で開催された第52回中国人殉難者全道慰霊祭に張玉萍副総領事を始め華僑華人連合会からバトル前会長、湖軍毅顧問、楊志剛副会長の参列をいただき、同時に10月1日室蘭で開催された「10・9中国人殉難烈士慰霊の集い」にも張玉萍副総領事の参列をいただいたことへの感謝を述べました。
 会はジャンケンゲームやビンゴゲームで大いに盛り上がり、盛会のうちに終了しました。
                              北海道華僑華人連合会の焼肉大会
                             焼肉大会に参加した孫振勇総領事と影浦貞宏事務局長

2017年10月10日火曜日

苫小牧で村瀬写真展と 河野紘さんのチチハル訪問時の写真説明

9月9日、苫小牧市で、日中友好協会苫小牧支部、追分支部、室蘭支部の共催で、村瀬守保写真パネル展と強制連行の写真展などとともに、昨年、日中友好協会北海道連として取り組んだ中国東北地方の平和の旅で、苫小牧支部の河野紘さんが生まれたチチハル(斉斉哈爾)や哈爾濱、平頂山などをツアーを組んで行いました。
 9日、河野紘さんがパソコンのパワーポイントを使用して、斉斉哈爾の生家跡をガイドさんが探し出して案内してくれた時の写真や、日本軍の遺棄毒ガス被害の状況と遺棄現場など、哈爾濱に新設オープンした731部隊の展示館、平頂山事件の現場に建つ資料館などを見学した模様の沢山の写真を写しだしながら詳しく報告しました。
                                   講演する河野紘さん

第25回10・9中国人殉難烈士慰霊の集い 近年にない晴天に恵まれて慰霊の集いが厳かに開催

 今年で25回目を迎えた「10・9中国人殉難烈士慰霊の集い」が室蘭市イタンキ岬にある慰霊碑前において開催されました。
 参加者は、地方からの参加を含め71人でした。札幌支部からは、小川勝美理事長、三木ふみよ副理事長、影浦貞宏事務局長、会員の木無喜太郎さん、本庄十喜さんと教育大大学院中国人留学生邵晶晶さんが参加しました。
 最初に参列者全員で黙祷が捧げられ、松原剛実行委員会代表が、参加者へのお礼とイタンキ浜の遺体発掘の様子や慰霊の集いの経緯を話されました。
 参加者全員による献花のあと、張玉萍中華人民共和国駐札幌総領事館副総領事が「今年は中日国交回復45周年の記念すべき年、25年にわたる慰霊の集いを開催されたことに感謝と敬意を表したい」と述べられました。次いで、室蘭工業大学中国人留学生学友会会長千越洋さん、中国人殉難者全道慰霊祭事務局(日中友好協会北海道支部連合会理事長)小川勝美氏が挨拶に立ちました。
 続いて、合唱団あすなろの追悼合唱、三木ふみよさんの慰霊太極拳の表演が行われました。
 また、昨年の慰霊の集いなどを取材した伊達高校放送局が北海道のNHK杯最優秀賞を受賞したラジオドキュメントが流されました。
 慰霊の集い開催前に、慰霊碑にお菓子が供えてありました。あとで分かったことですが、お母さんに伴われた中学1年の女生徒が供えたものとわかりました。室蘭の友好都市中国日照市に来年訪問する予定の生徒で、慰霊の集いのことを知って供えて行ったとのことでした。出来れば慰霊の集いに参加して、日照市を訪問した際このことを話してほしかった。
 午後2時からは、会場を室蘭市中小企業センターに移して、「中国人強制連行犠牲者の遺骨発掘時の記録(1954年10月9日)」のDVDを視聴し、北海道教育大学札幌校准教授の本庄十喜先生による「中国人強制連行から見る日本の戦後補償問題」と題する講演を拝聴しました。 
            室蘭市イタンキ浜の中国人殉難烈士慰霊碑
               挨拶する松原剛代表
               献花する参加者
            挨拶する中国駐札幌総領事館の張玉萍副総領事

              挨拶する道連小川勝美理事長
           慰霊太極拳を表演する三木ふみよ副理事長
          報告する北海道教育大学札幌校の本庄十喜准教授
            発言する伊達高校放送局の女子生徒
                        発言する北海道教育大学札幌校大学院生の邵晶晶さん

小野寺先生 有り難うございました。 札幌支部理事 高橋 忠明

 小野寺昌二先生と私は北大での組合活動や退職後は「年輪の会」でご一緒でした。先生は事に当たる場合は真剣に考え、積極的に取り組まれる方でした。
 1993年年輪の会の集まりで「中国人のものの考え方」と題して2年間の中国生活の経験から、中国人のものの考え方を紹介し、中国には日本の「忠孝」という考え方はなく、友情を最も大切にする等と話されておりました。
 中国人で強制連行された劉連仁さんの息子煥新さんも挨拶されたこの日、1997年に札幌で開かれた日本高齢者大会から、毎年各地での大会に積極的に参加され、高齢者問題に皆が関心を持つように話されておりました。その中の一つ「年金について」の中には、現在の年金制度は在職中の掛け金で年金が支払われる。
 他方軍人恩給は戦争に行ったか、軍務に従事したかを問わず、国の恩恵によって支給されるのである。と述べられていました。
 本当のことを多く教えて頂き有り難うございました。

 小野寺昌二さん死去

 長年会員として活躍されましたが、8月21日、逝去されました。享年101歳。
 元北海道大学理学部助教授。在職中は教職員組合の委員長をされ、退職後は退職者の「年輪の会」の初代会長。協会の会員としては東京の全国大会や仁木町の中国人殉難者全道慰霊祭、日中友好協会の新年交流会などに亡くなる前年まで熱心に毎年参加されまた。
          写真は2016年1月の新年交流会で挨拶する小野寺昌二先生

中華人民共和国成立68周年記念兼中日国交回復45周年記念 祝賀会が盛大に開催

 9月28日、札幌パークホテルで、中華人民共和国成立68周年記念兼中日国交回復45周年記念祝賀会が、道内だけでなく青森や岩手などの各自治体の首長や来賓などが参加して盛大に祝賀会が開催されました。
 日本中国友好協会から小川勝美道連理事長(札幌支部理事長)、影浦貞宏事務局長(札幌支部事務局長)、三木ふみよ札幌支部副理事長、会員の加藤誠さんが参加しました。
 主催者を代表して駐札幌総領事館の孫振勇総領事が挨拶に立ち、「中国は世界第2の経済大国に発展、世界のGDPの30%を占めるまでになり、建国時の100倍を超えるまでに発展してきました。しかし、中国はまだ世界最大の発展途上国であることを自覚しています」「2016年の北海道への観光客は宿泊者数で145万人にのぼり、美しい景色、おいしい食べ物に感激しています。皆さんに心から感謝しております」「中日関係はここ数年厳しい状況が続いていましたが、習近平主席と安倍首相との会談で改善の兆しが出てきた」「今年は国交回復45周年であり、来年は中日平和条約締結40周年を迎えます」「今年から来年にかけて青少年交流に合意しています。お互い重要な隣国です」「歴史を鏡に中日関係の改善と発展に務めなければなりません」などと述べられました。
 来賓の祝辞などの後、祝宴に入り、領事館の皆さんなどと交流しました。
                                 ホール正面に掲げられた横一文字
            挨拶する駐札幌総領事館の孫振勇総領事
            孫振勇総領事夫妻と札幌支部の参加者

2017年8月25日金曜日

 中国問題講演会「トランプ政権成立後の米中関係と北朝鮮問題」

と き   11月11日(土)14:00~16:00
ところ   北海道クリスチャンセンターホール
 講 師   大西 広 慶応大学教授、日中友好協会本部副理事長
          AALA連帯委員会本部常任理事
 演題   「トランプ政権成立後の米中関係と北朝鮮問題━━日本の対中政策の
                           微妙な変化に関わって」
 主催  日中友好協会北海道連・札幌支部、
 共催  道革新懇、道AALA連帯委員会。

2017年8月22日火曜日

室蘭における 第25回「10.9 中国人殉難烈士慰霊の集い」    

 ●日 時 2017年10月1日(日)13:00~  ●場 所 中国人殉難烈士慰霊碑前

       ~中国人強制連行の室蘭での犠牲者564名の追悼を~

  今年も室蘭で中国人殉難者慰霊の集いが開かれます。
 盧溝橋事件から80年、南京大虐殺から80年の今年。
 札幌を始め全道各地から参列し、慰霊の集いを成功させましょう。

 慰霊の集い終了後、14時から室蘭市中小企業センター3階会議室で懇談会を行います。
 
   DVD視聴  「中国人強制連行犠牲者のイタンキ浜遺骨発掘の記録」
   講演     「中国人強制連行から見る日本の戦後補償問題」
   講師      北海道教育大学札幌校   本庄 十喜 准教授

            札幌から自家用車で参加します。
            JR・地下鉄新さっぽろ駅前の
            新札幌交番前午前9時30分集合。
              車の用意のため事前に連絡ください。
              電話011~814~8658 日中友好協会札幌支部。
            
          室蘭市イタンキ浜の汐見トンネル丘中腹の
               中国人殉難烈士慰霊碑

2017年 第37回 さっぽろ平和行動

 2017年の第37回さっぽろ平和行動は、各地域で様々な取り組みが行われましたが、終戦記念日の8月15日は、札幌都心部のデパート前で、「8・15反戦街頭宣伝行動」を行い、戦時中の召集令状「赤紙」のコピーを添えたチラシを通行人などに配布しました。
 この行動には、参加団体から約70人が参加しました。
 日中友好協会札幌支部から、小川勝美理事長、影浦貞宏事務局長、三木ふみよ副理事長、影浦ミヨ子会員(写真左から)の4人が参加し、「赤紙」を配布しました。
 NHKを始めとする各テレビ局、赤旗や朝日、道新などの各新聞社の取材陣が詰めかけていました。
 北海道労働組合総連合の宣伝カーから核兵器の廃絶や戦争法廃止など平和を訴えました。
 防空頭巾にモンペ姿の原水協の嶋田事務局長が司会を務め、平和婦人会、被爆者代表、自由法曹団の女性弁護士と、戦時中の従軍看護婦のスタイルで医労連の委員長が平和と不戦の誓いなどを訴え続けました。
 計画では午前11時から30分の予定でしたが40分間の訴えが続き、ビラも配布し続けました。
 12時30分から貸し切り市電「8・15走れ平和号」が、すすきの電停から出発し、電車の中で、平和の歌の合唱などを行いながら1時間かけてすすきの停留所に戻ってきまた。
    札幌市都心部で赤紙・召集令状の配布 小川、影浦貞宏、三木、影浦ミヨ子の各氏
配布した「赤紙・召集令状」

2017年8月7日月曜日

新会員の自己紹介 勤医協に就職して命や平和の大切さを痛感 勤医協西区病院 宍戸健さん

勤医協に就職して早30年。赤平市出身で炭鉱町育ち。音楽が大好きで15歳からギターを始め、作詞作曲をこなし、ほどなくグループを結成。音楽活動に明け暮れます。様々なコンテストやテレビ・ラジオ番組にも出演。現在も諸団体の集まりのオープニング、デイサービスなどで世代にマッチした選曲で「一緒に歌う」をコンセプトに今日も歌い続けています。
 勤医協に就職してから多くのことを学んでいます。 その一つが日中友好協会との出会いでした。当時、勤医協の看護師長であった故・山崎幸さんが私たち職員向けに、いつもお話してくれたのが、戦時中、従軍看護婦として中国に渡ってのすさまじい体験談です。
 中国で実際に日本軍が行ったことを、じかに見続けてきた山崎さん。「戦争がいかにおろかで野蛮な行為か」「戦争は人間の本質を壊していくものです」。そして、いつも職員に優しく、時に厳しく、熱いまなざしを送り続けた山崎さん。そんな山崎さんに誘われてこの会に関わることになりました。 特別な活動をしているわけではありませんが、日本と中国が歴史の真実に真正面から向き合って、本当の意味での日中友好の懸け橋につながっていくための一助として、ささやかながら関わっていきたいと思っています。
 (2006年から準会員であった宍戸健さん54歳が3月に新会員になり、5月の札幌支部総会で会計監査に選出され、就任しました)

   
                                  厚別区もみじ台の平和コンサートで

2017年8月1日火曜日

 盧溝橋事件から80年 第32回 7・7平和集会  超満員の218人が参加

7月7日、札幌のかでる2・7、820研修室で「第32回7・7平和集会」が開催されました。
 盧溝橋事件から80年の節目の年である今年の7・7平和集会は、「アジアから今、問われているあの戦争」という全体テーマのもと、内海愛子さん(恵泉女学院大学名誉教授)が「戦後史の中の『和解』 置き去りにされた植民地支配の精算」と題して講演されました。
 さらに、元朝日新聞記者・元北星学園大学非常勤講師、現韓国カトリック大学客員教授で、名誉棄損裁判を東京と札幌で提訴中の植村隆さんが、韓国の活き活きとした現在をジャーナリストの視点で捉えた特別報告をされました。
 内海さんの講演では、戦後日本政府が「戸籍」と「国籍」を恣意的に運用し、植民地出身者を日本国憲法の権利や保護の対象外とし、さらには軍人軍属やその遺族を対象とする「戦傷病者戦没者遺族等援護法」や「恩給法」からも外す過程をわかりやすく紹介されました。途中、朝鮮人傷痍軍人の差別的待遇の不条理をえぐり出す大島渚監督の「忘れられた皇軍」(1963年)を上演し、講演にインパクトを与えました。
 今年の7・7平和集会は、1931年から始まる十五年戦争を、植民地支配や41年からのアジア太平洋戦争との一環として捉える視座から、ともすれば多くの日本人の戦争認識から抜け落ちがちな東南アジアと、そこで使役された植民地出身者への差別的処遇を対象に、そこから植民地支配や戦争、近代天皇制の問題を炙り出しました。
 当日は218人の参加を得て超満員となりましたが(うち学生12人)、多くの人にとって深い学びの機会となったのでないでしょうか。
 
 本庄十喜(北海道教育大学)さんに記事をお願いしました。

         

2017年7月21日金曜日

東欧平和の旅 札幌支部 小川勝美

日中友好協会の会員企業の旅システムの6月28日から7月6日までのアウシュビッツなどを訪ねるツアーに参加しました。
 協会から私と妻の美智子、江別の鈴木豊実さんと小樽の加藤多一さんが参加。ツアーは10人と旅システムの内山社長と添乗員の片川さんの総勢12人でした。
 ワルシャワではショパンが洗礼を受けた聖ロハ教会を見学して、教会の玄関を出ると庭にある高い巣に一つがいのコウノトリが立っていた。すぐしゃがみ下からは見えなくなった。写真を撮れたのは私だけだった。その後ショパンが育った家を見学。博物館になっていた。キュリー博物館は臨時休館であった。旧市街のゲットー跡・コルチャックの墓や蜂起記念碑なども見て回った。
 クラクフでシンドラーの工場跡の博物館を見学した。 アウシュヴィッツ第一収容所と第二収容所・ビルケナウを見学。総面積191ヘクタールで、1947年7月2日ポーランド国会が元収容所の敷地及び物件の永久保護と国立博物館に決定した。丁度70年目の7月2日に見学しました。
 ガス室に送られるまえに女性は髪を切られ、その数2トン。髪を使って絨毯が織られ展示されていました。 
 人間の皮で作った紙巻煙草のケースが展示されていました。
 第一収容所はポーランド軍の兵舎などを活用したもので入り口には「働けば自由になれる」との看板があるが、アルバイトのBの文字がさかさまになっていた。自由になったものは一人もいない。第ニ収容所と合わせて、110万人のユダヤ人を始め、ポーランド人、ソ連軍捕虜など約130万人が収容所に送られ、110万人が殺害された。
 ドイツ人医師が貨物車から降ろされたユダヤ人などを親指を右に倒せば働ける男と判断し収容所に。女・子ども等は左に倒し、即ガス室送りになった。
 プラハでは、リディツェという村を訪ねた。ナチスによって男は全員殺害、女性や子どもは収容所に送られ、村は破壊されていた。いま記念館と公園になっていた。

            聖ロハ教会の庭にコウノトリの巣と一つがいのコウノトリ
              聖ロハ教会のの正面入り口
            
ショパンが育った家、博物館になっていた
ガス室送り前に切られた女性の髪の毛と
髪の毛で織られた絨毯が展示してあった。

第2収容所・ビルケナウの中央監視塔とその下を
         くぐるようになっていた鉄道線路の引き込み線

2017年7月18日火曜日

 北海道華僑華人連合会第14期総会懇親会  協会から鴫谷会長等3人が参加

 7月1日、プレミアムホテル中島公園に於いて、北海道華僑華人連合会の第14期総会が開催され、総会後の懇親会に、日中友好協会北海道支部連合会から鴫谷節夫会長、影浦貞宏事務局長、札幌支部の三木ふみよ副理事長の3人が参加しました。
 今期4年間務められたバートル会長が任期満了となり、後任に汪志平氏が就任されました。
 汪氏は就任挨拶で、1、連合会の団結、2、中国総領事館との交流、3、道内の各華僑団体との交流、4、ちゅうごくぶんかの普及、5、日本国内の企業と中国企業とのパイプ役、6、会員への連合会の情報公開をあげました。
 孫振勇中華人民共和国総領事は、総会が成功裏に終えられたことへの祝辞と、同時に今年は日中国交回復45周年と香港返還20周年の年。北海道華僑華人連合会の役割が益々重要になりますと祝辞を述べられました。

2017年6月26日月曜日

 第52回中国人殉難者全道慰霊祭  仁木町民センターで盛大に開催

 6月25日(日)、昨年に続き雨天のため、第52回中国人殉難者全道慰霊祭は、仁木町民センターで開催され、全道の各地域から、在日華僑の皆さんや中国からの留学生など144人が参列し盛大に開催されました。
 真宗大谷派5か寺の5人の住職が読経しました。今回初めて、正覚寺の釈秀円住職が「表白」(別掲)を述べました。続いて、参列者が次々と焼香をしました。 仁木町長の佐藤聖一郎町長が慰霊のことばを、中国駐札幌総領事館の張玉萍副総領事が追悼のことばを奉げました。
 知事などからの弔文報告、慰霊の詩吟を佐藤岳毖さんが吟じました。
 小樽商科大学の和田健夫
 学長が世話人を代表して「雨天の中、参列をいただき有り難うございます」と感謝の挨拶を行いました。仁木町議会上村智恵子副議長と在日華僑を代表して呉敦氏が挨拶しました。
 最後に、余市、釧路、札幌、小樽の太極拳サークルの皆さんによる慰霊太極拳の表演が行われ、慰霊祭は終了しました。
 慰霊祭に先立って、11時から参加者の交流会が行われました。
 中国駐札幌総領事館の張玉萍副総領事から挨拶を頂き、参加者の紹介などを行いました。
中国人留学生の参加が多かったのが特徴です。
 室蘭工大から8人、駒大苫小牧から2人、中国会が案内した北大や教育大から9人、北大法学部の吉田邦彦教授の大学院生3人、教育大本庄十喜先生の大学院生1人と中国人留学生23人が参加しました。
 間もなく96歳になる棟徹夫北見工大名誉教授が車椅子で参加し,
元気な声で皆を励まし挨拶されました。

     表  白
 
  敬って大恩教主釈迦如来 極楽能化弥陀善逝 十方三世一切の三宝に白して言さく
 本日ここに 有縁参集も人々と共に 恭しく尊前を荘厳し 懇ろに聖教を拝読して 第五十二回中国人殉難者全道慰霊祭に於いて全殉難者追弔法要を勤修し奉る
 それ殉難者追弔法要は 故人の慰霊鎮魂にとどまらず 永く強制連行犠牲者の歴史を心に刻み 再び民族の横暴 国家の侵犯を許さぬ決意を新たにする法要なり
 顧みれば 総そ国家の侵犯は あい憎める国の闘争にあらず あい怨める人の支配にあらず 人間の貪瞋愚痴 真実昏きにより起こるものなり しかれども ひとたび起こらば 人は鬼となり 狂気はあらゆる生存を奪い尽くさんとす 真に自害害彼 彼此倶害の教え いたく身に沁み 如来の遺教を慕う思い 甚だ切なり
 慰霊祭おこりて ここに五十有余年 今にその傷痕に苦しむ人 少なからずと雖も かえって中国人強制労働の悲惨を知らざる者 その数を加う 今や長く その殉難の歴史を記憶に留め 謹んで迷界の愚味を恥じて とこしなえ兵戈用いざることを誓いつつ 仏恩報尽のつとめに勤しまんことを

    時に 平成二十九年 六月二十五日   
 真宗大谷派北海道教区北第三組 組長 正覚寺住職 釈秀円 敬って申す
                 表白を述べる釈秀円正覚寺住職
          焼香する張玉萍副総領事と和田健夫小樽商大学長
              焼香する中国人留学生の皆さん
           和田健夫小樽商大学長が世話人を代表して挨拶

              慰霊の太極拳表演
           挨拶する棟徹夫北見工大名誉教授、96歳

2017年6月13日火曜日

  日本中国友好協会第66回大会  北海道から4人が参加

日中友好協会第66回大会が6月3・4の両日、東京で開催され、北海道から小樽支部の鴫谷節夫道連会長、札幌支部の小川勝美理事長、影浦貞宏事務局長、苫小牧支部の伊藤貞市支部長の4人が参加しました。
 3日の全体会議で苫小牧支部の伊藤貞市支部長が、支部の池野京子さんが会員や準会員を17人も増やした活動などについて発言しました。池野京子さんは、大会で優秀活動者として表彰されました。
 また、50年会員として伊藤貞市さんと江別の旗手繁雄さんが表彰されました。
 物故者顕彰では苫小牧の菅原寛一さんと追分の梅野勝さんが顕彰されました。
 お2人については大会冒頭他の物故者とともに紹介され、参加者全員が起立し黙祷をささげました。
 2日目の分科会では、鴫谷会長と伊藤支部長は不再戦活動などの分科会に、小川理事長は中国百科検定の分科会に、影浦事務局長は友好交流の分科会と財政小委員会に参加してそれぞれ発言しました。
 小川理事長は、大西広慶応大学教授を講師に中国問題講演会の開催や百科検定受験者の中から教会に入会してくださった方の経験などを発言しました。
 影浦事務局長は、役員選考委員会に出席して審議したのち、友好交流の分科会に参加しました。
            全体会議で発言する伊藤貞市さんと
            北海道から参加した代議員と役員

「劉連仁生還記念碑を伝える会」の 第10回総会が開かれる

 5月28日(日)当別町若葉会館において「伝える会」の総会が開かれ、日中友好協会から鴫谷節夫道連会長と、影浦貞宏事務局長夫妻が参加しました。
 総会は、大嶽秋夫伝える会事務局長の司会で進められ、議長には大沢勉会長代行が選任されました。開催にあたって大沢氏は時代を逆行するような昨今の国の動きに憂慮し、劉連仁さんのような被害者を二度と出さないためにも、この活動には重要な意義があると強調されました。
 来賓の挨拶に立った鴫谷節夫道連会長は、劉連仁さんの発見以来長きにわたって語り伝え、碑を守ってこられた「伝える会」に対して心からの敬意を表されました。次いで挨拶に立った影浦貞宏事務局長は、昨年の日本、中国、韓国、台湾の青少年や保護者などが160余名が参加した第15回東アジア青少年体験ツアーで生還碑を訪れたことや、高文連放送局全道大会で月寒高校が劉連仁さんについて取り上げたことなどをあげ、若い世代にも少しずつ関心がもたれていることを紹介しました。
また、大嶽事務局長からは、千葉県東葛看護専門学院の学生40人と教師ら3人が参観に来られたことなどが報告されました。今後の活動として、劉さんの「偲ぶ会」と合わせて碑の見学・交流会を開こう。劉連仁さん逃亡の足跡をたどるツアーを行えないか。読書感想文に取り上げられた「生きる 劉連仁の物語」の作者森越智子さんの講演会を開けないだろうか。あるいは劉さんの子息煥新さんと、こちらの活動を日常的に交信できないだろうか等々、活発な提案が出され盛会のうちに終了しました。
         
            総会に参加した皆さんと
                総会の模様

2017年6月6日火曜日

「生きる 劉連仁の物語」が英語版の出版へ

第62回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書になり、大変好評でした。
中学生などのコンクールへの応募もたくさんありました。
中学生の課題図書入賞作品51篇中27篇が「生きる 劉連仁の物語」でした。
このたび、英語版の出版の運びとなりました。ご紹介をします。海外の若い人たちのも読まれることが期待されます。
 生きる 劉連仁物語の日本語版表紙の写真です。